夏休み 家族でインド旅行 (タイトル募集中。ただし、バタフライは出来ません。)
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5日目・デリー
6日目・デリー
上海へ
インドグルメ図鑑

6日目 デリー

 昨日早めに帰ってよく寝たので、お腹の調子もだいぶましになった。最終日、やり残したことをこなすためにまずはジャマー・マスジッドへ。



 入口で靴を脱いで中に入ろうとすると呼び止められた。足を出しているので布で隠すように。半パンをはいていた私はスカートのような布を腰に巻くことになった。そういえばイスラム教の寺院に露出の大きな服を着ていってはならないことは去年の経験で知っていたはずなのに…失敗。

 この寺院、2本の塔(ミナレット)のうち一本に登ることができる。しかしこの階段が恐ろしく狭い。登る人と降りる人がすれ違うのもぎりぎりで幅は約60cm、暗く急な階段である(しかもスカートのすそを何度も踏んでつまずきそうになる)。走りたい息子以外、はあはあ言いながら登っていき、やっと頂上に着いた。頂上の床は幅2mぐらい。真ん中に階段の穴があるので、その周りに人が壁に向かって立っている。一歩間違えば大けがしそうな場所だ。しかし、ここから見える景色が最高。デリーの景色が360°見え、背の高いところはコンノートプレイス、こちらはラールキラーとすばらしい。
下で座って待っているオカンも小さく見える。



 次の目的は娘が昨日サイクルリキシャーの上から見て「欲しい」と思っていたミサンガの店を見つけること。サダルバザールとチャンドニーチョウクの間ぐらいとはわかっていたが、はっきりした場所がわからない。オートリキシャーでチャンドニーチョウクから入っていくが、途中人混みの手前でリキシャワーラーがギブアップ。仕方なく降りて探すことに。



 探すこと5分(前にも書いたが、人もリキシャーも荷車も動物もごったがえした道である)やっと見つけた。ここで始め
1個100ルピーと言われたミサンガを10個100ルピーに値切って娘の土産を買うことに成功。これほど値切って買ったにもかかわらず、店のおっちゃんは上機嫌で私のカメラを見つけては写真を撮れと言う。

WANTED(←悪い意味ではありません)



 もし、このHPを見たときはインドツアーのシンさんを通じてでもけっこうですのでメールをください。写真を送ります。

 オールドデリーの喧噪に疲れてきたので120ルピーも払って、郊外のデリー最大のデパート「アンサルプラザ」へ。←あまりにきれいすぎて逆にがっかり。小一時間見てまわってすぐに出る。

 その後、またコンノートプレイスに戻り、Central Cottage Industries Emporiumへ。買いたいのは紅茶。嫁さんが大人買い、20個、1200ルピー。

 お腹がすいてきたのでリキシャを停めてこの近くで「おいしいレストランへ行ってください。」と言ってみる。これは今までの経験からいえば、かなり冒険な注文(だまされやすいシチュエーション)だったが、結構おいしそうなレストランに連れて行ってくれた。高級そうだったが、私たちが日本人と思って連れて行ってくれたのだろう。
ありがとう、親切なインド人。

 ここでこの旅行であまり食べなかった海老やインド風ピザ(インドグルメ図鑑参照)などをおいしくいただいて店を出ると、さっきのリキシャワーラーがまだいた。待っていてくれたのかと乗り込もうとすると「いくら払った?」と聞いてくる。こちらが「だいたい1700ルピー(かなりの高額である)」と答えると店に入っていった。連れてきたのは私だからとマージンを要求したのだ。だが、結局はしょんぼりしたような顔ででてきた。要求は失敗したらしい。下心があったのか。
さっきの「ありがとう」は取り消す。

 夜、インドツアーの方と一緒にメインバザールのクラブインディアで食事をする。オーナーは日本人女性で日本食のメニューもある。出されたものもとてもおいしかった。ここで初めてシンさんにも会った。インドの印象を聞かれたり、旅の感想を話したりしていたとき、興味深い話を聞いた。

 インドで若者が行方不明になることがままあるようだが、多くの場合、自らの意志でパスポートを捨てるというのだ。何らかの理由で日本に適応できないで、インドに来ていつの間にかどっぷりつかって、そのまま自分という人間をインドに埋めてしまうという。

 この話を聞いて思うことが二つ。まず一つはこういった人たちの行動が「インドは怖い」というイメージを植え付けてしまっているということ。確かにインド人は何とかして金儲けしようと必死な人が多いが、凶悪犯罪は少ない。この旅行中も身の危険を感じたことは一度もない。(だから、外国であるということを忘れて必要な注意もしなくても良いということではない。)

 もう一つはインドにはまる人と二度と嫌という人に分かれるという話をよく聞くが、実はインドにはまる人は共通の何かがあるのではということ(何もインドにはまる人に問題があるとかそういうことを言っているわけではない)。私のように本場のカレーを食べたいといった理由でインドを訪れる人間はインドにはまることはまあないだろう。しかし、はまる人にははまる何かがその人自身にあって、それを満たす何かがインドにはあるということだろう。

 (↑これはインド初心者の私個人の主観であることをお知りおきの上、あしからずお読みください。)

 そんな話をしていると、そろそろいい時間になってきた。私たちは大雨が降る中、インドツアーの小宮君(似)が停めてくれたサイクルリキシャーに乗ってホテルに帰る。このリキシャワーラー、小宮君の提示した20ルピー以上のお金を受け取らないつもりのようだったが、私はあえて30ルピーのお金を渡した。大雨の中、必死でこぐ姿に思わずチップを渡したい気になったのだ。



 インドという国には本当に自分自身を見つめる機会を与えられた。

 日本が格差社会というが、インドとは比べものにならない。働きたくても仕事がない人、少しでも多くのお金を稼ぐために必死な人たち。教育を受けることなく働く子ども。

 こんなことがあった。ホテルから近い小さな店で飲み物を買った。冷えたものがそこになかったので、店主に命じられて、うちの息子ぐらいの子どもが離れた自宅(?)まで走って取りに行き、息を切らして帰ってきた。きっと学校にも行ってないのだろう。服も薄汚れて目も片眼見えていないようだった。おつりが15ルピーだったので、5ルピー(チップとしては多い)を渡すと満面の笑みでお礼を言った。上の娘がその始終を見ていたが、どう感じたのだろう。

 カーストも一旅行者である私たちにも日常に感じられた。英語が通じるので中国の次に経済成長するのはインドだといわれているが、カースト(ジャーティー・職業によってそれを行う人が決まっている)がある限りブレイクはできないという説もある。

 今後インドはどうなっていくのだろう。私はまたインドに来ることがあるのだろうか。はまるというほどではないが、二度と来たくないということもない。できれば南インドにも行ってみたいと思っている。

 午前4時、上海への帰途、まどろみながらそんなことを考え、いつか眠りについた。

 
 


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